当ハイツのリノベーションとは

当ハイツのリノベーション

2007年に外壁、東側室内で行ったリノベーション工事についてまとめてみました。

リノベーション前の問題点

当ハイツは阪神大震災で大きなダメージを受けました。震災後の補修工事はもちろん行いましたが、当時の混乱で充分な補修ではありませんでした。雨漏りや電気容量の不足、老朽化した室内の内装など問題がいくつもありました。

  • 立て替えた場合:入居者の退去や近隣住民への説明など多くの労力を伴う。さらに、建築当時の敷地面積と異なるため、現在の2/3近い大きさになる
  • 補修の場合:築年数が古く、古い耐震基準で建っているので建築確認申請が必要な躯体部分の大規模改修は出来ない

環境を考えると

日本経済は大きな発展と共にスクラップ&ビルドを繰り返してきました。築30年、40年程度で建て替えを行う建築物の寿命は諸外国と比べて非常に短いのが現状です。

建物の取り壊しを行うと、多量の廃材が発生するので、処理のための埋立地や処理のためのCO2排出を伴います。

安易な建て替えよりは改修やリノベーションに移行していくのはこれからの時代の流れだと考えます。

リノベーションでの対応に

上記のような問題点を考慮のうえ耐震調査やコンクリートの中性化検査を行った結果、大きな問題は無く徹底した補修工事とリノベーションで対応していく事になりました。

住まいの安全性

今回のリノベーションでは東側全室をスケルトン(裸状態)にします。これにより建物の隠れた危険性を把握することが可能です。もし、瑕疵が見つかったら、施工中に瑕疵の修復も行います。これによって住まいの安全性を確保できます。

また、建築当初から使い続けた給排水管や電気配線も更新しますので電気や水道も安心して使って頂けます。

外観のリノベーション

建て替えではないので、外観を一新する事は出来ません。只、少しでも古さを感じさせない外観作りのため建築デザイナーの協力を得て作り上げました。詳しくは→躯体と外壁のリノベーションをご覧下さい。

共用部のリノベーション

建て替えではないので、通路や階段などの共用部も一新するは出来ません。エレベーターを設置してバリアフリーにする事も出来ません。只、共用部も建築デザイナーの協力や新規照明器具の配置などで使いやすくリノベーションしました。

室内のリノベーション

東側10室の室内は一度スケルトン状態にし瑕疵確認の上、新たに組み上げます。ガラスサッシは古いサッシを覆うカバー工法で交換し、玄関ドアも交換するのでベランダを除き、全ての設備が最新の物に切り替えました。詳しくは→室内のリノベーション内容をご覧下さい。

低価格の賃料設定

建て替えに比べるとリノベーションでは大幅にコストを抑えることが出来ます。新築の同等物件に比べて安い賃料で入居頂けます。